学生のためのクレジットカードマイスター

クレジットカードについて学生向けに知識や情報を伝えるサイトにしていきたいです。

クレジットカードを持つ前に!学生に知ってほしいキャッシングの仕組み

クリスマスにお正月、バレンタイン、ハロウィンなど、日本には一年中イベントがあります。もちろん、飲み会や旅行、ドライブ、テーマパークや遊園地、プール、映画など、個人的な予定も満載でしょう。

学生は本当に忙しいものです。もちろん、勉強もしないといけないので、時間が足らないかもしれません。でもそれ以上に足らなくなるのは、お金でしょう。

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学生は急にお金が必要になったらどうする?

お金に余裕のある学生というのは、実際どれくらいいるのでしょうか?

少なくとも、私が学生だった頃は、お金に余裕のある学生はほとんどいませんでした。私の周りの友人たちは、お昼ご飯を抜いたり、バスを使わずに歩いたりして節約していたものです。

バイトを入れる、バイトで前借り

「お金がないなら働く」のは基本です。

しかし、バイトを入れてもすぐにはお金が手に入らないのが一般的です。もちろん、日雇いで給料手渡しのバイトもありますが、いつでも仕事があるものでもないでしょう。

バイト先によっては、給料の前借りもお願いできるかもしれません。

実際に、「従業員貸付金制度」という制度がある会社もあります。しかし、制度として整っていない場合がほとんどですし、バイトにまで適用されるかどうかは分かりません。

また、労働基準法第25条では「非常時(出産、結婚、病気、災害等)に労働者が請求した場合、使用者は既に行った労働に対する対価を支払わなければならない」と定められています。

しかし、これは非常時かつまだ賃金が支払われていない労働がある(給料日前など)場合にしか利用できませんので、気軽に使えるものではありませんね。

もちろん、「バイト先の店長と仲良くなってお願いする」ということは可能かもしれません。でも、それはあくまでもその店長の好意ですので、安易に借りるのは難しいでしょう。

親・友人に借りる

手っ取り早くお金を借りるには、親兄弟、友人、という手段があります。

しかし、親しい人からお金を借りるというのは、その後の関係のことを考えるとあまりオススメできません。

特に友人の場合は、それが原因で縁が切れることも多いので、気を付ける必要があります。

もし、親や友人からお金を借りるのであれば、返済期限や方法、金利などをきちんと決めて「借用書」を作成しておくようにしましょう。そうすれば、ビジネスライクに割り切って貸し借りができますので、後々の問題が少なく済む場合が多いです。

質屋やメルカリなどで不用品を売却

もし、売れるようなものがあれば、質屋やリサイクルショップ、ヤフオクやフリマサイトなどでそれらを処分するのも良いでしょう。

でも、処分できるようなものがなければいけませんし、売れたとしても必要なお金に到達しないほうが多いかもしれません。

銀行や消費者金融のローン

プロミスやアコム、レイクといったカードローンというのも、手段としては存在しています。

しかし、銀行や消費者金融でお金を借りるためには、申し込みをして、審査に通過する必要があります。即日融資をしてくれる消費者金融も多いですが、インターネットや自動契約機で申し込みをしなければいけませんので、それなりに手間と時間がかかるのが問題です。

クレジットカードのキャッシング

いま持っているクレジットカードでキャッシングすれば、いままで紹介した次のような不安もなく、簡単に借りることができます。

  • タイミングや時間
  • 法律的な問題
  • 人間関係
  • 処分できるものが必要
  • 申し込みの手間

ただ1点だけ難点があるとすれば、消費者金融のカードローンに比べて、金利が高いことでしょう。といっても、計画的に利用すれば大きな差ではありません。

 

クレジットカードでのキャッシングとは

そもそも、クレジットカードのキャッシングの存在を知っているでしょうか?

クレジットカードの利用限度額は、「ショッピング枠」と「キャッシング枠」で構成されています。

クレジットカードのキャッシングというのは、その「キャッシング枠」の範囲内で現金を借りることができるしくみなのです。

ショッピングとキャッシングの違い

ショッピングとキャッシングの違いを簡単に表すと、次のようになります。

クレジットカードのショッピング

利用者がクレジットカードで買い物をすると、カード会社がその代金をすべて立て替えて決済します。

代金は、後日、利用者がカード会社へ支払います。なお、支払い方法には、1回払い、分割払い、リボ払いなどがあります。1回払い以外では、相応の利息が必要です。

クレジットカードのキャッシング

利用者がクレジットカードで現金を引き出すと、カード会社は利用者へお金を貸し付けます。借りたお金は、後日、利用者が利息と合わせてカード会社へ返済します。

ショッピングでもキャッシングでも、利用者がカード会社にお金を借りることに違いはありません。しかし、利息については大きく違っていますので、注意が必要です。

ショッピングの場合は、1回払い(もしくは2回払い)にすれば利息はかかりません。しかし、キャッシングを利用した場合は、1回で返すとしても、借りた日から支払日までの利息の返済が必要なのです。

少し複雑なキャッシングの限度額

キャッシングの限度額についても、注意が必要です。

例えば、「ショッピング枠:30万円」「キャッシング枠:10万円」という場合を考えてみましょう。

これだけを見れば、買い物は30万円までできて、お金は10万円まで借りられる、と考えると思います。しかし、クレジットカードの利用限度額は、ほとんどの場合、そんなに単純なものではありません。

実は、合計で30万円までになる場合がほとんどなのです。

具体的に「利用額」と、あとどれだけ使えるかの「残利用額」をまとめてみると、次のようになります。

利用額(万円)残利用額(万円)
ショッピングキャッシングショッピングキャッシング
0 0 30 10
0 5 25 5
0 10 20 0
10 0 20 10
10 5 15 5
10 10 10 0
20 0 10 10
25 0 5 5
20 5 5 5
20 10 0 0
30 0 0 0

つまり「利用限度額=ショッピング枠=30万円」で、そのうちの10万円については、キャッシングにも使える、ということです。

キャッシング枠は「キャッシング専用の枠」ではないわけですね。

少し高めのキャッシングの金利

消費者金融のカードローンの金利は、年利(実質年率)が5%〜18%です。(実際には、最高金利である18%になってしまうのがほとんどです)

また、銀行系のカードローンの場合は3%から15%程度と少し低くなっています。(こちらも多くの人は15%程度で借りることになります)

それに比べて、クレジットカードのキャッシングの金利は、年利(実質年率)7%から18%程度になっています。少し高めの設定です。

ただし、これを理由に「銀行系のカードローンのほうが良い!」と決めつけるのはちょっと待ってください。もう少し詳しく説明します。

金利については「年利(実質年率)」と説明しているとおり、1年間借りた場合にかかる金利です。カードローンもクレジットカードのキャッシングも、それぞれ日割りで計算しますので、借入期間が短ければ、金利はその分低くなります

例えば、10万円をそれぞれの最高金利で借りて、30日後に返す場合の利息を計算してみましょう。

  • 消費者金融系カードローンの利息:10万円×18%×(30日÷365日)=1,479円
  • 銀行系カードローンの利息:10万円×15%×(30日÷365日)=1,232円
  • クレジットカードのキャッシング:10万円×20%×(30日÷365日)=1,643円

銀行系カードローンとクレジットカードのキャッシングの差額で、おおよそ400円程度ですね。

カードローンで即日融資を受けるとすると、申し込みに半日程度の時間を費やしますし、そもそも審査に通る保証もありません。しかし、クレジットカードのキャッシングであれば、その場ですぐに手間なく借りることができます。そのための費用が、利息の差額である400円ほどだと考えればいいでしょう。

今後の利用頻度や、時間とお金のどちらを重視すべきかを考えて決めなければいけません。

キャッシングの手数料

実は、多くのクレジットカードで、上記で計算した利息のことを「キャッシング手数料」や「利用料」と呼んでいます。そのため、クレジットカードのキャッシングで「手数料」といえば、利息のことだと考えなければいけません。

しかし、実際にはその中に本当の手数料が含まれている場合もあります。それは、「ATM利用手数料」や「口座振込手数料」です。

クレジットカード会社によっては、お金の借入にATM利用手数料や振込手数料がかかる場合があります。ほとんどの場合、「1万円以下は108円」「1万円を超えると216円」という程度ですが、上記で計算した利息の金額を考慮すると大きな金額ではないでしょうか?

もちろん、ATM利用手数料無料のクレジットカード会社はありますので、そういったクレジットカードを選ぶ必要があります。

キャッシングの利用方法

クレジットカードでキャッシングする方法は、ATMとオンライン振込の2種類があります。その手順は両方とも難しくはありませんが、念のため一般的な方法を紹介しておきましょう。

ATMでキャッシングする

  1. 提携ATMにクレジットカードを挿入
  2. 「借入」を選択(ATMによって表示が違いますので注意してください)
  3. 暗証番号の入力
  4. 借入金額の入力
  5. 現金を取得

銀行でお金を引き出すのとほとんど同じですね。

口座振込でキャッシングする

  1. カード会社の会員ページにアクセスする
  2. 「Web借入」を選択(カード会社によって名称は違いますので、注意してください)
  3. 借入金額の入力
  4. 暗証番号の入力
  5. クレジットカードの支払い口座に振り込まれる

こちらも難しくはありません。ただ、振込先の口座はクレジットカードの支払い口座以外選択できないことがほとんどです。また、手続きの時間によっては、入金が翌営業日になる場合もありますので、すぐにお金が欲しい場合はATMを使ったほうが無難でしょう。

キャッシングの返済方法

借入は簡単に行うことができますが、返済の手順はどうでしょうか?

お金を借りるにあたっては、実はこの「返済」を重視しなければいけません。しっかりと理解しておきましょう。

クレジットカードのキャッシングの返済で押さえておかなければいけないポイントは次の3点です。

  • 返済方法
  • 締め日と返済日
  • 返済金額

少し詳しく説明しましょう。

返済方法

クレジットカードの返済方法には、「1回払い」「分割」「リボ払い」といった種類があることはご存じでしょう。

キャッシングの返済についても、「1回払い」と「リボ払い」を選択できるクレジットカード会社が多いです。

もちろん、支払う利息は小さいほうがいいので、少しずつ支払って利息がかさむ「リボ払い」よりも「1回払い」に越したことはありません。しかし、この場合でも利息0にはできません。(その理由は後述します)

締め日と返済日

クレジットカードのキャッシングの返済方法は、ショッピングの支払いと同じく「締め日までに決済した金額を、支払日に返済する」しくみになっています。そして、クレジットカード会社の中には、支払日にしか返済できないところがあるのです。

そのため、以下の点には要注意です。

  • 借りた日から支払日までの利息が必ずかかる
  • 締め日後に借りた場合、支払日は翌々支払日になる(それまでの利息がかかる)

例えば、締め日が15日で、支払日が翌月10日だった場合、借入日によって以下のように利息が違ってくるのです。

  • 借入日11月15日:利息は11月16日から12月10日までの25日分
  • 借入日11月16日:利息は11月17日から1月10日までの55日分

借入日が1日違うだけで、利息が倍以上も違いますね。

返済金額

リボ払いで支払っている状態でキャッシングを利用すると、返済日に引き落とされる金額が倍になる可能性がありますので、口座残高に注意が必要です。

リボ払いを1万円に設定していた場合、ショッピングだけの場合は1万円引き落とされます。しかしキャッシングを利用すると、ショッピングの返済額1万円だけではなく、キャッシングの返済分1万円も加えて2万円が引き落とされるのです。

海外キャッシング

海外旅行へ行って現地通貨が必要になったとき、対応しているATMがあれば、クレジットカードを使って現地通貨をキャッシングできます。

ただし、国際ブランド(VISAやJCBなど)によっては対応していない場合もありますので、気を付けなければいけません。

また、為替レートの影響を受けますし、現地のATM利用手数料、クレジットカード会社の手数料などもかかってきますので、頻繁に利用するのは得策ではありません。

しかし、いざというときに現金を得られるというのは、海外ではとても心強いでしょう。

 

「キャッシングする」可能性があるなら、このカード!学生にオススメのクレジットカード

いざというときに、クレジットカードのキャッシングは手近で心強い手段です。しかし、クレジットカードには多くの種類があります。その中のどんなクレジットカードでも良いかというと、そうでもないのが実状なんです。

では、キャッシングを使うことを前提とした場合に、どんなクレジットカードを使うべきでしょうか?

オススメできるクレジットカードを紹介します。

エポスカードVISA

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マルイのクレジットカードで、多くの店舗での優待やポイント還元など、普段使いでも十分使えるクレジットカードです。

また、キャッシングという観点では、「初めての借入で、30日間無利息」サービスがあります。これは、いざというときには大きな魅力です。また、リボ払いの設定でも増額払いができるなど、利息を節約する選択肢もありますので、使い勝手が良いカードと言えます。

学生専用ライフカード

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海外旅行時のショッピング代金5%キャッシュバックなど、学生向けの特典が多く、ポイント還元率も高いことで人気のある学生専用クレジットカードです。

このカードも借入時に返済方法を1回払いとリボ払いとで選択できますし、繰上返済が可能になっていますので、返済の自由度が高く、利息の節約も可能です。

楽天カード

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楽天市場での買い物だけではなく、コンビニなどでもポイントを貯めることができる楽天カードは、楽天市場をよく使う人にはとても使い勝手の良いカードです。キャッシングの面を考慮しても、オススメできるカードです。

三井住友VISAデビュープラスカード

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知名度抜群の20代向けクレジットカードです。もちろん、キャッシングも利用可能です。ただし、リボ払いしか選択できません。ATMから繰上返済が可能ですので、うまく活用して利息を節約しましょう。

JCB CARD EXTAGE

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JCBブランドの20代向けクレジットカードで、JCB加盟店だけではなくAmazonなどでもポイント還元されるなど、ポイント還元率はトップクラスです。キャッシングの返済はリボ払いのみですが、ATMからの繰上返済が可能になっています。

オススメカード比較表(年会費、限度額、金利、手数料、ポイント還元)

以上に紹介したクレジットカードのキャッシング機能について、まとめて比較してみましょう。

  エポスカード学生専用ライフカード楽天カード
年会費 永年無料 永年無料 永年無料
限度額 1万円から50万円 0万円から10万円 1万円から90万円
金利 18.00% 15.00% 18.00%
返済方法 1回払い/リボ払い 1回払い/リボ払い 1回払い/リボ払い
手数料(借入)ATM 無料 1万円以下:108円
1万円超:216円
1万円以下:108円
1万円超:216円
口座振込 無料 無料 無料
手数料(返済)ATM 無料 利用不可 無料
口座振込 無料 無料 無料
ポイント還元 対象外 対象外 キャンペーン時に付与
  三井住友VISAデビュープラスカードJCB CARD EXTAGE
年会費 初年度無料(2年目以降1,250円+税) 5年間無料(退会すると2,000円)
限度額 0万円から5万円 記載なし
金利 18.00% 18.00%
返済方法 リボ払い リボ払い
手数料(借入)ATM 1万円以下:108円
1万円超:216円
1万円以下:108円
1万円超:216円
口座振込 無料 無料
手数料(返済)ATM 1万円以下:108円
1万円超:216円
1万円以下:108円
1万円超:216円
口座振込 無料 無料
ポイント還元 対象外 対象外

 

まとめ

キャッシングの利用はそれほど頻度の多いものではありません。実際にお金を借りるときは、「借りたお金は返さなければいけない」ということを肝に銘じておかなければいけません。

いざというときに使うという点で、その最初の危機に「30日間無利息で借りられる」というのは、とても心強いです。そのため、キャッシングという点でクレジットカードを選ぶのであれば、エポスカードが最もおすすめなクレジットカードといえるでしょう。