春から大学生!子に持たせるのは家族カードがいいの?
大学生にもなれば、クレジットカードの1枚でも持たせておきたいと思うのではないでしょうか?特に一人暮らしをさせる場合なら、いざという時に安心できますし、持たせたほうがいいと思います。
しかし、安易にクレジットカードを持たせてしまったばかりに、使い込んでしまうのではないかという不安もあります。下記の質問は、そんな親の想いが先走ってしまった結果ではないでしょうか?
(私は、基本的に親が持たせるかどうかは考えるべきではなく、本人が持ちたいかどうかの意思が大事だと思っています。)
どの家族カードをもたせるべきかどうかはさておき、ここでは学生に持たせるクレジットカードとして、果たして家族カードがいいのかどうか、これについて少し理解を深めてもらいたいと思います。
本カードにぶら下がる家族カード
家族カードは、クレジットカード会員が発行できる追加カードの1つで、親カードの本会員に対して決められた枚数の子カードを発行できるオプションが付いています。
この家族カードは「ほぼ審査なし」で作ることができますし、家族カードの利用明細をまとめて確認することができます。つまり、子供のカード利用状況もチェックすることが出来るんですよね。
学生がクレジットカードの審査をクリアするのは簡単ではありませんし、ただでさえ所持金以上のお金を使えるクレジットカードですから、子供にクレジットカードをもたせるならば、家族カードはベターな選択と言えると思います。
家族カードのメリットは人の信用を使えること
「好きなクレジットカードくらい持たせてよ。どうせ制限あるんだろ」
と、主張してくる子どもいると思いますが、その際は家族カードのメリットを十分に説明できるようになっておくといいと思います。
例えば、家族カードには下記のようなメリットがあります。
- 親の信用を使える
- 年会費がお得
- 親カードに付帯されている特典や保険が適用される
親の信用を使える
使えるという表現がいいかわかりませんが、家族カードの審査は親カードの信用をもとに行われますので、カードを持つのが学生であっても、ほとんど問題なく持つことができます。もちろん、配偶者の専業主婦のお母さんであっても持つ子ができます。(もちろん、家族であることは必須条件です)
また、各自の家族カードで決済する際も、親カードの信用に基づいて立て替えられることになります。つまり、利用限度額は親の信用に基づいて決定され、支払い口座も親のもので管理できるということです。
家族カードはプライバシーがない?
しかし、「利用明細が一緒だからプライバシーがない」という愚痴が出るかもしれません。この点に関しては、自立するまでのトレーニング期間であることをしっかり伝えてあげましょう。そもそも、親に見せられない利用明細なら、クレジットカードを使うな、という話です。
子どもと一緒に利用明細を確認し、フィードバックしてあげるようにすることで、正しい利用方法とクレジットカードの危険性(支払い能力以上の使い込みなど)を覚えさせてあげましょう。
なかには、支払い口座を分けられる家族カードもあります。ある程度、子どもに信任できるようになってきたら、口座を分けたり、子ども自身の名義でクレジットカードをもたせたりするのがいいのかもしれません。
年会費がお得
クレジットカードの年会費は無料のものから数万円するものまであります。なかには、条件付きの年会費割引(無料)があるカードもありますので、子どもがよく理解しないままにそのようなクレジットカードを申し込んでしまうことがあると思います。
家族カードであれば、ほとんどの場合において条件無しに年会費無料で持つことが出来ますので、年会費について心配することもないでしょう。むしろ、年会費無料で親カードの特典を利用できるようにんるため、非常にお得になるんです。
親カードに付帯されている特典や保険が適用される
例えば、親カードに付帯している各種特典や各種優待サービス、旅行保険などがそれにあたります。
- 提携ホテルの宿泊費優待
- 旅行のアシスタントサービス
- 提携店舗の割引
などの特典は、家族カードも親カードと同様に使うことが出来ます。
特に、親カードがゴールドカードやプラチナカードだった場合、空港のラウンジサービスも利用できたり、旅行傷害保険の適用もされたりしますので、子どもが卒業旅行や短期留学する際に役立ちます。
ただし、旅行傷害保険については、親カードよりも補償される適用額が低く(だいたい半額程度)になりますので、その点は留意しておきかしょう。
もちろん、家族カードの支払い分もポイントやマイル付与の対象になりますで、家族で交換品や旅行先の目標を決めて、ポイントやマイルを貯めるのも家族の絆が深まっていいかもしれませんね。
家族カードのデメリットは、個人信用の積み重ねができないこと
家族カードのメリットを述べてきましたが、当然デメリットもあります。
- 利用限度額をシェアする
- 自身のクレヒスが蓄積できない
利用限度額はあくまでも親カードを持つ本会員の信用情報に基づきますので、その上限は家族カードで按分することになります。そのため、子カードで使い過ぎてしまうと、本会員の親カードに影響してしまうのです。
具体的には、本会員のショッピング利用限度額が30万円の場合、家族カードで20万円使われてしまうと、親カードでは10万円しか使えなくなってしまいます。
また、クレジットカードを使うための信用情報であるクレジットヒストリー(クレヒス:信用情報)は、親カードを持つ本会員に蓄積されます。そのため、子どものクレヒスを蓄積させたい場合は、家族カードはおすすめできません。
学生専用カードという選択肢もありますが……
学生専用カードというのは、基本的に18歳から25歳(場合によっては29歳)までの大学生を対象としたクレジットカードであるため、審査基準も安定した収入がないことを前提に組み立てられているため、持ちやすいのです。
在学中は年会費無料、ポイントの高還元率などの特典が付いたクレジットカードで、与信も学生本人のものを確認されますので、子どものクレヒスを蓄積させるには、学生専用カードがおすすめです。
家族カードと学生専用カードのメリットとデメリットを比べてみると
家族カードと学生専用カードをのメリットとデメリットを整理してみます。
家族カード | 学生専用カード | |
---|---|---|
メリット | ポイントを貯めやすい 年会費が割安 利用履歴が合算で管理しやすい |
子供自身の口座で子供にクレヒスが蓄積されるため、自覚させやすい 学生の間は年会費無料の場合がある |
デメリット | 限度額が共有なので残枠が見えにくい 口座状況とクレヒスが子供に自覚できないため、子供に説明しておく必要がある |
審査で親の年収などが必要な場合がある 限度額が低いため、別途援助が必要になる場合がある |
さて、どちらが魅力的でしょうか?
なぜ、子供にクレジットカードを持たせたいのですか?
子供にクレジットカードを持たせるのは、悪いことではありません。
ただ、クレジットカードは、お金を渡す以上に誘惑があります。そのため、もし子供がその管理を自分で行えるかどうかが分からないのであれば、一度考え直すべきかもしれません。
もし海外旅行や独り暮らしなどの利便性のためだけに利用させるのであれば、親がお金を管理できる家族カードが最適です。そうではなく、子供に自分でお金を管理させて将来に備えようというのであれば、学生専用カードでもいいかもしれません。
何より重要なのは、子供が「カードを使う」=「お金を使う」ということを自覚できるように、子供ときちんと話せているかどうかではないでしょうか。