学生がクレジットカードを作るなら、銀行系よりも信販系をすすめる理由
学生の方にとって、クレジットカードを作るという経験は、ほぼ初体験だという場合が多いでしょう。
では、学生の方がクレジットカードを発行する場合は、どのようなクレジットカードを選べばいいのでしょうか。
学生が銀行でクレジットカードを作ろうと思ったきっかけ
学生の方が、クレジットカードを作る際に選択することが多いのは、銀行が発行しているクレジットカードです。
では、学生の方が銀行でクレジットカードを作ろうと思うきっかけは、どのようなことなのでしょうか。
テレビCMを見た
テレビを見ていると、銀行が発行母体となっているクレジットカードのCMがバンバン流れているのがよく分かります。
特に、3大メガバンクが発行しているクレジットカードのCMなどは、毎日見ているといっても過言ではありません。
日常的に聞いたことのあるクレジットカードを選択する、というのはごく自然なことではないでしょうか。
勧誘されて
また、ATMを利用したり窓口で何か手続きを行うために銀行に足を運んだ際に、銀行員の方から勧誘されて何となく作った、という方も多いと思います。
普段利用している銀行が勧めてくるカードであれば、問題はないでしょうからね。
いつも銀行を利用しているから
このように、銀行が発行しているクレジットカードを利用するのは「その銀行を普段から利用しているから」というケースが非常に多いです。
三井住友銀行を利用している人は三井住友VISAカード、みずほ銀行を利用している人であればみずほマイレージクラブカード、といったような感じですね。
学生でも申し込みができる主な銀行系クレジットカードは?
銀行が発行しているクレジットカードは「銀行系クレジットカード」と呼ばれます。
では、学生でも申し込みができる銀行系クレジットカードにはどのようなクレジットカードがあるのでしょうか。
三井住友銀行の「SMBC CARDクラシックカード」
三井住友銀行のクレジットカードは、三井住友フィナンシャルグループ会社の三井住友カードが発行している「SMBC CARDクラシックカード」で、クレジット一体型のキャッシュカードです。SMBCスタンダードプラスプランで口座開設をすることで、申し込むことが出来ます。
国際ブランドVISA、年会費は初年度無料(次年度も前年度に1回以上クレジットカード利用があれば無料)で、海外旅行傷害保険が利用付帯されているクレジットカードです。
三菱東京UFJ銀行の「三菱東京UFJ-VISA」
三菱東京UFJ銀行が発行しているのは「三菱東京UFJ-VISA」です。
年間50万円以上の利用で、ポイント付与率がアップするなど、利用すればするほどお得なカードとなっています。
「SMBC CARDクラシックカード」は条件付き無料でしたが、「三菱東京UFJ-VISA」の年会費は永年無料であるのが特徴です。
ゆうちょ銀行の「JP BANK VISAカード ALente(アレンテ) 」
ゆうちょ銀行が発行しているクレジットカードの中で、学生向けに提供しているのが「JP BANK VISAカード ALente(アレンテ)」です。
ちなみにこのクレジットカードも発行元は三井住友カードです。
新規入会時や海外ショッピング、ポイント優遇店で利用することで、お得にポイントが貯められます。「SMBC CARDクラシックカード」と同様に、初年度の年会費は無料で2年目以降は条件付きで無料となります。
銀行系クレジットカードの特徴とは
では、銀行系クレジットカードには、どのような特徴があるのでしょうか。
発行元が銀行という安心感がある
まず最も大きいのは「安心感がある」ということでしょう。発行元が銀行(実際は提携のクレジットカード会社であることがほとんどですが)なので、安心して利用することができます。
と、それぐらいでしょうか……。
後はキャッシュカードと一体型なので、管理が楽である、ということは言えますね。
年会費無料に条件が付きやすい
学生であれば、年会費は基本無料のクレジットカードを使いたいというのが本音でしょう。いくら100円でも1回の利用で無料になるとは言え、いつの間にか使わなくなっていた時に更新されて年会費が発生していることにすら気づかないときだってあるのです。
しかし、銀行系のクレジットカードは、永年無料の年会費が少なく、初年度無料と条件付き翌年度無料の組み合わせが多く存在します。
「SMBC CARDクラシックカード」と「JP BANK VISAカード ALente」がまさにそれ
「SMBC CARDクラシックカード」と「JP BANK VISAカード ALente」は、これは発行元がどちらも三井住友カードであるからですが、初年度こそ無条件で無料ですが、翌年度以降は前年利用が1回以上であることが条件になっています。
その条件をクリアしないと、1,250円(税抜)の年会費がかかってしまうのです。
クリアしなければならない条件は決して難しくないのですが、いつのまにか年会費が無料になっているということだけは避けたいですね。
あまりイケてない券面デザイン
銀行系というお堅いイメージやコーポレートカラーもありますので、クレジットカードの券面デザインもあまり冒険したものはありません。
そのため、デザインの良さを求めて銀行系のクレジットカードを求めても無駄です。
一方で、シンプルで渋いクレジットカードが良いのであれば構いませんが、どこか物足りない印象を受ける人も多いでしょう。
ポイントのお得感はあまり感じにくい
銀行系クレジットカードは、そのポイント還元率が信販会社が発行するクレジットカードのそれと比べても低いものが多く、ポイントの貯まりやすさでいっても首を傾げてしまう程度のスペックしかありません。
クレジットカードを利用してポイントをガッツリ貯めたい、割引特典をとことん使いたいという人は、銀行系クレジットカードは選択肢から外したほうが良いでしょう。
及第点の付帯保険
付帯保険の1つに海外旅行傷害保険がありますが、銀行系クレジットカードには海外旅行傷害保険が付帯しているものが多いといえます。
現に先に紹介した「SMBC CARDクラシックカード」「三菱東京UFJ-VISA」「JP BANK VISAカード ALente」いずれにも付帯されています。
いずれも利用付帯であるが、年会費が(実質)無料であれば十分
「SMBC CARDクラシックカード」「三菱東京UFJ-VISA」「JP BANK VISAカード ALente」いずれも、旅費などを当該カードで支払うことで適用される利用付帯が条件の海外旅行傷害保険です。
旅費など、とは「パッケージツアーの料金をクレジットカードを用いて支払う」「出立日当日の公共交通料金の代金をクレジットカードで支払う」といったようなものです。
保有しているだけで適用される自動付帯とは異なります。
パッケージツアーの支払いが済んだあとに入会した人は、出立日当日の公共交通料金の支払いに使っておけば安心です。
ここまで銀行系クレジットカードの特徴を見てきましたが、「銀行が発行しているカード」という安心感以外には、信販会社や消費者金融が発行しているクレジットカードのスペックと何ら変わりがなく、むしろポイントや優待特典では内容で劣っているとも見えます。
では学生がこだわりたいクレジットカードの特徴とはどんなものでしょうか?
同じ項目で特徴を挙げてみると、
- 無条件無料の年会費
- ダサなくない券面デザイン(ダサく"ない"というのがポイントです)
- 自動付帯の付帯保険
- よく利用する店舗やサービスで貯まるポイントや優待特典
このような特徴のクレジットカードが欲しいのならば、信販系のクレジットカードを選ぶしかないでしょう。
信販系クレジットカードで学生におすすめのものは?
信販系のクレジットカードで学生におすすめできるものは、全部で2種類です。
学生専用ライフカードとエポスカード
学生専用ライフカードは、一般のライフカードと比べてもサービス面でかなり勝ります。
一方でエポスカードは学生専用ではありませんが、年に数回の限定セールや豊富な優待店舗などなど、学生にとって嬉しいサービス、特典が目白押しのクレジットカードなのです。
この2つのクレジットカードにおける共通点も踏まえながら説明しましょう。
最高2,000万円補償!自動付帯の海外旅行傷害保険
学生専用ライフカードもエポスカードも、どちらにも海外旅行傷害保険が自動付帯されています。とはいえ、年会費無料のクレジットカードで海外旅行傷害保険が自動付帯されるのは非常に珍しいのです。
他に探してもなかなかありませんので、学生で海外旅行もしくは短期の留学を検討している人がいれば、この2枚のいずれかもしくは両方に申し込むと良いでしょう。
2枚あれば補償額を合算することが可能です。
特にアメリカの医療費は保険申請折込で高額な医療費を請求する病院が多いので、年会費無料で出来るのならば傷害保険内容を手厚くしておいて損はないでしょう。
永年無料の年会費年会費
そして、これも学生専用ライフカード、エポスカードに共通している魅力の1つですが、年会費が永年無料です。
条件もなければ、学校卒業時に年会費有料のクレジットカードに切り替わることもありません。(ライフカードはスペック面で劣る一般カードに切り替わります)
学生専用ライフカードが用意する2種類のサービス
学生専用ライフカードにあってエポスカードにないもの、それは次の2種類のサービスです。
海外利用5%キャッシュバック
海外で利用した場合、精算した金額の5%が後日キャッシュバックされるというものです。
つまり、学生専用ライフカードを利用する限り、海外では常に5%オフでショッピングができるというわけです。
誕生月はポイント3倍
もう1つは、誕生月に限りポイントが3倍になるというものです。
1年の出費の割合を誕生月に寄せておけば、いつもよりもお得にポイントを貯めることが出来ます。
この誕生月ポイント3倍は、卒業後に切り替わるライフカードでも用意されていますので、長くポイントを貯めて利用したい人にもおすすめです。
エポスカードが用意する2種類のサービス
一方で学生専用ライフカードにあってエポスカードしかないサービスも同じく2種類紹介したいと思います。
エポスカードは全74種類のデザインから選べる
エポスカードに至っては、70種類以上の券面デザインから選ぶことも可能です。(ただし、別途発行手数料の500円が必要)
デザインのテイストも、スタイリッシュなもの、メルヘンチックなもの、遊び心いっぱいのものなど多種多様です。
初回キャッシングの金利手数料が最大30日間無料
国内外問わず、初めてキャッシングした場合は最大30日間の金利手数料が無料になります。
つまり、期限を超えない間に返済を済ませられるのであれば、無料でお金を借りて用を足すことができるのです。
特に海外キャッシングは非常に便利で、時には為替手数料より安く済ませられることもあります。
1ヶ月を超えない旅行や留学なら、持っておいて損はないクレジットカードです。
まとめ
クレジットカードを作る時に銀行系カードに限定しないのであれば、学生にメリットが多いクレジットカードはライフカードとエポスカードです。
銀行系のクレジットカードは、「なんとなくの安心感」はあるかもしれませんが、それが実際の生活に結びついたお得なクレジットカードであるかどうかはまた異なる視点で比較することが重要です。
学生が利用するのであれば、学生専用ライフカードやエポスカードのほうがお得感や利便性で勝っているといえそうですね。