ポイントの重ね取りで賢く!お得にクレジットカードを有効活用する方法
クレジットカードを使う理由を「ポイントをためるため」と答える人は多いと思います。
では、そう答えた人は、なにかポイントをためる工夫をしているでしょうか?
ポイント還元率の高いショップや、ポイントのつく商品を選んだり、キャンペーンの時に集中的に買い物したりといったことでしょうか?
でも、ポイントのつく店を探したり、ポイントがつく商品だけを選んだりしていても、思うようにポイントがたまりません。
もし、「いつも通りに買い物をして、もっと多くのポイントをためられる方法」があるとしたら、どうでしょうか? もちろん、その方が良いに決まっていますよね。
実は、ちょっとした工夫をすることで、それが実現できるかもしれないんです。 詳しく説明しましょう。
学生はどうやったらクレジットカードのポイントをたくさんためられる?
学生だと限度額も大きくはないですし、購入するものもある程度絞られます。そのため、ポイントが一気にたまるようなことは滅多にありません。
「学生だからこそ」、工夫する必要があるのです。
ここでは、これから契約しようと思っている方はもちろん、カードを持っているけれど、なかなかポイントがたまらない人が参考になるよう、クレジットカードを選ぶコツと使い方を詳しく解説します。
ポイント還元率のいいクレジットカードを選ぶ
何より重要なのは、ポイント還元率の高さです。
ただ、還元率は少しややこしいので、詳しく説明しましょう。
たとえば、次のような2種類のクレジットカードがあります。
- 三井住友VISAデビュープラスカード……利用額1,000円ごとに2ポイント付与される
- SBIレギュラーカード……利用額1,000円ごとに10ポイント付与される
これは、利用額に対してどれくらいのポイントをもらえるのかということを示しています(付与率と言います)。
もちろん、低額でポイントをもらえる(付与率が高い)カードの方がポイントはためやすいでしょう。実際、利用額が同じであれば、SBIレギュラーカードは三井住友VISAデビュープラスカードの5倍のポイントがたまります。
でも、ポイントがたくさんあっても、現金や「実際に使えるお金相当のもの」にできなければ意味がありませんよね。その「実際に使えるお金相当のもの」に交換できる割合を示しているのが、「還元率」なのです。
「還元率」は「○○ポイントで○○円相当のギフト券に交換できます」のように表現されていることが多いです。たとえば、上で紹介したカードは、それぞれ以下のような交換が可能です。
- 三井住友VISAデビュープラスカード……200ポイントで1,000円キャッシュバック
- SBIレギュラーカード……10,000ポイントごとに5,000円キャッシュバック
「還元率」が高ければ、「実際に使えるお金相当のもの」として戻ってくる金額が高くなりますので、それだけお得ということになります。
しかし、注意しなければいけないのは、「上記の表現はポイントに対する還元率(ポイントごとにいくらもらえるか)を表している」という点です。
1ポイントの価値(いくらの利用金額で1ポイントもらえるか)は、付与率によって違っているからです。そのため、付与率を使って「クレジットの利用金額に対する還元率」を計算する必要があります。
そうすれば、クレジットカード利用金額のどれくらいが「実際に使えるお金相当のもの」として戻ってくるのかが分かります。
具体的に計算してみる
「付与率」は、1円あたりにもらえるポイント数の割合です。
付与率 = もらえるポイント数 ÷ ポイントをもらうのに必要な金額 × 100%
「還元率」は、1ポイントあたりにもらえる金額に付与率をかけることで算出します。
還元率 = (もらえる金額÷必要なポイント) × 付与率
気になるクレジットカードの情報をこの式に当てはめることで、付与率や還元率が求められます。
先ほど紹介した2種類のクレジットカードを使って、具体的に計算してみましょう。
「付与率」は、次のようになります。
- 三井住友VISAデビュープラスカード……2ポイント ÷ 1,000円 × 100% = 0.2%
- SBIレギュラーカード……10ポイント ÷ 1,000円 × 100% = 1.0%
先ほど書いたとおり、SBIレギュラーカードは三井住友VISAデビュープラスカードの5倍の付与率になっていますね。
次に「還元率」を計算すると、次のようになります。
- 三井住友VISAデビュープラスカード……1,000円 ÷ 200ポイント × 0.2 = 1.0%
- SBIレギュラーカード……5,000円 ÷ 10,000ポイント × 1.0 = 0.5%
つまり、SBIレギュラーカードは三井住友VISAデビュープラスカードに比べてポイントを5倍ためられますが、三井住友VISAデビュープラスカードの半分の金額しか還元されないということです。
三井住友VISAデビュープラスカードの方がお得だということが分かりますね。
よく利用するところでポイントがたまるカードを選ぶこと
ガソリンスタンドでポイントがたまるカードの還元率がいくら高くても、車を運転しない人には無意味です。
同様に、1年に1度くらいしか飛行機を利用しない人が、航空券の購入でポイントがたまるカードを持っていても、なかなかたまらないでしょう。
逆に、自分がよく利用する店舗やサービスでポイントがたまるカードであれば、1度の決済金額が小さいとしても、面白いようにたまってくれるものです。
ポイントを分散させないこと
現在、Tポイント、WAONポイント、Pontaポイントなど「ポイント」というのはたくさんあります。
これらは強みのある店舗が違っていることもあって、複数のポイントを並行してためている人も多いかもしれません。しかし、それではポイントをたくさんためて有効活用することは難しいでしょう。
ポイントの中には、一定数のポイントをためなければ使えない場合もあり、ほとんどの場合有効期限があります。
その場合、トータルでは多くのポイントを持っていても結局使えない。使わないまま放置していて知らない間に失効する、といったことが起こりやすいのです。
そのため、いつも使っている店舗が採用しているポイント2種類から3種類程度に絞ってためるようにしなければいけません。そうすれば、より多くのポイントをためて、有効に活用することができるでしょう。
家族でもポイントをためれば2倍3倍ためられる
ほとんどのクレジットカードは、家族カードを作れます。そして、家族カードを利用して付与されるポイントは、決済口座が同じ本カードのポイントと合算されるのが一般的です。
つまり、家族カードも積極的に利用してもらうことで、一気にポイントがたまっていくわけです。
飲み会などの幹事では、一括支払いで使用すれば一気にためられる
もし、飲み会の幹事などになった場合は、ポイントをためるチャンスです。
締め後の支払いを行う時に自分のクレジットカードで一括払いするのです。そうすれば、結構な金額の決済額になりますので、思った以上にポイントがたまります。
もちろん、参加費用は全員からきちんと徴収するのを忘れないようにしなければいけません。
ポイント制度
ポイントをためると言っても、すでに紹介した買い物や飲み代の支払い以外にも、いくつか方法があります。
- クレジットカードの決済
- ポイント制度のある店舗の利用
- ポイントモール経由での買い物など
- クレジットカードから電子マネーのチャージ
- 電子マネーの利用
これらを理解すれば、実はもっとうまくポイントをためることができるんです。それぞれ詳しく紹介しましょう。
クレジットカード利用によるポイント
クレジットカードの決済金額の一定額ごとにポイントが付与されるもので、ポイント制度の基本です。
1,000円ごとに1ポイントや、200円ごとに1ポイントなどとクレジットカードによって違っており、還元率○倍などという場合は、この還元率が変わることになります。
ただし、クレジットカードによって、決済内容ごとに還元率が違う場合や、ポイント付与の対象外になる決済がありますので、確認しておかなければいけません。
なお、キャッシングや年会費、各種手数料などは、ポイント付与対象外になるのが一般的です。
ポイント制度を持った店を利用したことによるポイント
ショッピングモールやスーパー、コンビニなどでクレジットカードを利用することで付与されるポイントです。
特に、よく利用するコンビニなどで積極的に利用すれば、無意識にたまっているということもあるでしょう。
ただし、これらのポイントはクレジットカードの決済でたまるポイントとは違うポイントの場合があります。もし、自分が集めていないポイントだった場合は、あまり効果がないかもしれません。
ポイントモールを経由したことによるポイント
インターネットショッピングを利用する際に、特定のサイトを経由するだけでポイントを付与してもらえるものです。
Amazonや楽天市場、ヤフオク、ヨドバシカメラなどの大手サイトを利用できる場合も多いです。そのため、インターネットショッピングする時には、必ず確認するようにしましょう。
クレジットカードから電子マネーにチャージしたことによるポイント
SuicaやWAON、nanacoなど、電子マネーの多くが、クレジットカードからチャージすることができます。
このクレジットカードからのチャージでも、ポイントが付与されるのです。 電子マネーにチャージするだけで(使わなくても)ポイントがたまる、とても効率がいい方法の1つですので、可能な限り利用しておくべきでしょう。
ただし、クレジットカードによっては、電子マネーのチャージはポイント付与対象外になっている場合があります。この点は、クレジットカード選びのポイントになるでしょう。
電子マネーを利用したことによるポイント
EdyやWAONなどの電子マネーを利用することでも、ポイントが付与されるカードもあります。
電子マネーでの買い物は高額になることがあまりないかもしれませんが、どこでも一定の割引を受けられているようなものですので、この方法も積極的に利用していくべきでしょう。
ただし、対応していないクレジットカードも多いですので、この点もクレジットカード選びのポイントと言えます。
ここまでに紹介したポイントの獲得方法は、ほとんどが独立したものです。つまり、ある方法でポイントを獲得しているかどうかに関わらず、条件さえ満たせば別の方法でのポイントも獲得することができるわけです。
それが、「ポイントの重ね取り」と言われるものです。
ポイント重ね取りの組み合わせ例
ここからは、ポイントの重ね取りについて、具体例を挙げて説明していきましょう。
二重取り
まずは分かりやすい二重取りの例から紹介します。正直なところ、二重取りができなければ、ポイントはなかなかたまりませんので、二重取りはポイント獲得の基本とも言えます。
クレジットカード+ポイントカードの併用
ほとんど準備することなくできるのが、クレジットカードとポイントカードの併用です。
たとえば、ローソンで買い物をする時にPontaカードを出してPontaポイントを獲得し、支払いにクレジットカードを利用することで、決済でのポイントも獲得することができるというものです。
クレジットカード+電子マネーチャージの併用
電子マネーのチャージをクレジットカードで行い、電子マネーを利用することでポイントがもらえる店舗やサービスを利用する方法です。
そうすることで、電子マネーのチャージで付与されるポイントと、電子マネー利用でのポイントを二重に獲得することができます。
クレジットカード+ポイントモール(楽天市場やAmazon)の併用
ポイントモールを経由して、インターネットショッピングを行い、決済をクレジットカードで行うことで、ポイントモールでのポイントとクレジットカードの決済ポイントの二重取りを狙います。
クレジットカードと提携しているポイントモールの場合、決済ポイントの還元率が上がる場合があるため、狙い目です。
クレジットカード+マイレージポイントの併用
航空会社のマイレージポイントは、航空券の購入で付与されるものです。
その航空券の購入をクレジットカード決済すれば、決済ポイントとマイレージポイントの二重取りができますね。
三重取り
すでにクレジットカードを利用している人なら、二重取りについては無意識に実現できている人はいるかもしれません。しかし、三重取りとなると、少し意識して使わなければ難しいでしょう。
ポイント加盟店で買い物し、電子マネーで支払う場合
たとえば、ファミリーマートであれば、Tポイントをためることができます。
そのため、ポイントカードを出してからクレジットカードで決済すれば、クレジットカードの決済ポイントとTポイントの二重取りができます。しかし、そこでクレジットカードではなく、電子マネーで決済するのです。
電子マネーチャージをクレジットカードで行っていれば、電子マネーのチャージでのポイントと電子マネー決済でのポイント、Tポイントの三重取りを狙えます。
ネットショッピングする場合
ネットショッピングをする場合は、必ずポイントモールサイトを経由しましょう。
そうすれば、経由先のネットショップで購入した金額に応じたポイントが付与されます。
また、経由先のネットショップが楽天や家電量販店のサイトなどのようなポイント制度のあるネットショップであれば、購入金額の一定の割合のポイントを獲得できます。
もちろん、決済にクレジットカードを使えば、決済金額に応じたポイントがもらえます。これで、三重取りになるわけですね。
ローソンで買い物し、楽天Edyで支払う場合
まず、「Edyでポイント」を初期設定したおサイフケータイに、クレジットカードでチャージします。
楽天Edyのチャージでポイント獲得できるクレジットカードなら、それだけでポイントを獲得できます(正確には支払日以降にポイントが付与されます)。
また、ローソンでは、100円ごとに1ポイントのPontaポイントをためることができます。もし、「Edyでポイント」を設定したおサイフケータイを使って、ローソンで楽天Edy決済すれば、Pontaポイントを200円ごとに1ポイント獲得できます。
結果として、Pontaポイントの二重取りと、楽天Edyチャージでの決済ポイントをあわせて、三重取りができるのです。
ポイント重ね取りの観点から学生におすすめのクレジットカード
二重取りや三重取りなど、ポイントの重ね取りを実現するためには、相応の機能があるクレジットカードが必要です。
たとえば、電子マネーのチャージがポイント付与対象外だった場合、上述したいくつかの方法では重ね取りを実現できません。ここからは、具体的に重ね取りが実現できるクレジットカードを紹介します。
学生専用ライフカード
ライフカードは、入会後1年間はポイント還元率1.5倍、お誕生日月のポイント還元率は毎年3倍など、とてもポイントをためやすいことで好評な、年会費無料のクレジットカードです。
また、ライフカード会員限定のショッピングモール「L-Mall」を活用すれば、最大で25倍のポイント還元を受けることができます。
もちろん、楽天Edyをはじめ、nanacoやSuicaなどのチャージでポイント獲得できますので、これまでに紹介した重ね取りを実現することが可能です。
なお、国際ブランドがMasterCardに限定されますが、au WALLETの場合は、チャージだけではなく利用でもポイントが獲得できます。au WALLETを使っている人であれば、それだけで二重取り可能になりますので、魅力的かもしれません。
たまったポイントは、商品に交換できるだけではなく、dポイントやau WALLETなどのポイントやビットコイン、アマゾンギフト、楽天スーパーポイントなどへも交換できますので、使い勝手も十分です。
学生専用ライフカードは、上記に加えて、海外旅行でのショッピング決済額の5%がキャッシュバックされます。それに、海外旅行傷害保険が無料付帯するなど、特有の特典がいくつもある、学生の間だけ作れるクレジットカードです。
学生なら、作らないのはもったいないとも言えるおすすめのカートです。
楽天カード
楽天市場を利用すると、通常よりもポイント還元率が上がるため、普段、楽天市場をよく利用する人なら、とてもお得になるカードです。
また、楽天ポイントカード機能が付帯していれば、インターネットショッピングだけではなく、提携しているリアル店舗でもポイントを獲得できます。
また、ポイントを利用できるお店も多くなってきています。あわせて、楽天Edyのチャージと利用の双方でも楽天スーパーポイントが獲得できますので、簡単に重ね取りを実現できるのも大きな魅力です。
たまったポイントは1ポイント1円として、楽天市場や提携店舗で利用できますし、楽天EdyやANAマイレージへ交換することができます。
もちろん、年会費は無料、海外旅行傷害保険が無料付帯しているなど、クレジットカードとしても十分に優秀です。
Orico Card THE POINT(オリコザカードポイント)
最低1.0%以上のポイント還元率で、入会後半年は還元率2倍となっており、ポイントをためられる店舗も多いので、ポイントをためやすいカードと言われています。
また、還元率の高さだけではなく、会員専用の「オリコモール」を経由することで0.5%のポイント還元を受けられます。これだけで、二重取りになりますね。
「オリコモール」にはAmazonや楽天市場、Yahoo!など大手のショッピングサイトが揃っており、楽天市場であれば別途、楽天スーパーポイントも獲得できますので、そうなれば、三重取りになります。
ためたポイントは、Amazonギフト券、iTunesギフトコード、楽天ポイント、Tポイントなどへすぐに交換することができ(500ポイント以上)、使い勝手もとても良くなっています。
まとめ
クレジットカードは利便性が高く、それだけでも持つ価値はあります。
でも、それだけではなく、少しでもお得に使えた方が良いですよね。それなら、「ポイントの重ね取り」は必須です。
しかし、そのためには、それに適した機能を持っているクレジットカードを選ばなければいけません。
また、ポイントをためるために、普段使っていないサービスやお店を使うのではなく、「普段使っているサービスやお店の利用でポイントがたまる」という点も、重要なんです。
たとえば、もし楽天市場を使うことが多い人なら、楽天カードは最強のカードと言えるでしょう。
もし、Amazonを使うことが多いなら、ポイントをAmazonギフトにすぐ交換できるオリコカードの方が、使い勝手が良いと思います。
もちろん、学生専用ライフカードは、ポイントがたまりやすいカードですし、学生の間だけ受けられる特権もありますので、学生であればぜひ選びたいカードの1つでしょう。
クレジットカードにはいろいろとありますので迷うと思いますが、用途や自分の状況を考慮して、最適なカードを選ぶのが、クレジットカードをお得に使う一番の近道ということですね。